はじめに
滋賀県に鎮座する日吉大社のご紹介。今回で2回目です。
東本宮が日吉大社の地主神とされていますが、西本宮が大津京の主神とされます。
そのため、大比叡と呼ばれていました。
その歴史は、大津京の守護神として大神神社から祭神を勧請してきたことに始まります。
御朱印も西本宮で頂くことになります。
見どころも多いです。ぜひご覧ください。
御祭神
日吉大社ホームページ(http://hiyoshitaisha.jp/)
大己貴神
西本宮エリアの主祭神は大己貴神です。
また、神仏習合の影響により、日吉大社の神々は本地仏としての名前も持ちます。
大己貴神は、釈迦如来とされています。
(※Wikipediaによると、歴史的に実在した仏陀であり、仏教の開祖である釈迦(ゴータマ・シッダッタ、ガウタマ・シッダールタ、瞿曇悉達多)を尊ぶ呼び名とされます)
奈良・桜井に鎮座している、大神神社の神様を勧請し、 大己貴神として祀りました。
下記の由緒でも記載したとおり、天智天皇により勧請された、とされます。
大津京については、下記の近江神宮が大津京の跡地とされます。
大己貴神は、出雲大社の祭神としても知られる、大国主神の別名とされます。
国津神の代表的な神とされるため、大和朝廷と敵対していた神々を総称しているのかもしれません。
御由緒など
下記の記事を参照してください。
大宮橋エリアから西本宮エリアの入口を紹介しています。
訪問記
西本宮本殿エリア
西本宮エリアの楼門と社殿の全景です。
記念撮影をするパネルも置いてありました。
手水舎
花手水
手水舎です。
花が活けてありました。
簡易手水
楼門の前には、簡易な手水舎が設置されていました。
花手水にしていたのは、柄杓が利用できないためと思われます。
なお、手水舎の奥には川が流れていました。
水が冷たいようで、とても涼しかったです。
楼門
西本宮の楼門です。とても立派です。
こちらは正面です。
なお、楼門にはお猿さんが4匹隠れています。
ぜひ、チェックしてみてください。
その1
その2
その3
その4
神楽殿
楼門をくぐると、すぐに神楽殿です。
楼門と神楽殿です。
神楽殿に桧皮葺屋根の修復の奉賛を求めており、模型がありました。
参考になるので、貼り付けておきます。
西本宮(国宝)
西本宮です。神門は牡丹です。建物は国宝に指定されています。
かつては、大宮や大比叡と呼ばれていました。
日吉大社の中では重要視されており、織田信長の焼き討ち後に最も早く再建されたそうです。
方除け、厄除け、縁結び、商売繁盛のご利益があると言われています。
床下にある下殿で仏事が行われたそうです。
日吉造とされています。
入母屋造をもとに、背面中央の庇(ひさし)部分の軒を切り上げ垂直に断ち切られたような形態(縋破風)となっているそうです。
真横からの写真になります。
正面まで行けないのが残念でした。
御神木 桂
御神木の桂です。
大神神社から日吉大社に辿り着いた大己貴神が姿を変えた姿をされます。
4月に催行される山王祭では桂を冠に挿しているそうです。
双葉葵
桂と葵は縁起のよい組み合わせとされます。
山王祭の翌日に葵祭が斎行されるとのこと。
なお、双葉葵は清浄・良縁を象徴するそうです。
参拝が終わったら、東本宮方面へ向かいます。
主な摂社
下記の2社は拝殿も建築されています。
日吉大社の摂社の中でも、別格の扱いを受けていることが分かります。
宇佐宮(上7社)
祭神
田心姫神
(旧称は聖真子、本地仏は阿弥陀如来です)
由緒
西本宮の祭神である大己貴神の妃神です。
大分・宇佐八幡宮の比売大神と同一神と考えられており、日吉大社では3神のうち、比売大神のみが祀られていることになります。
※八幡神社はこちらも参照ください。
社殿
入口です。山王鳥居からの参道沿いにあります。
宇佐宮の拝殿です。重要文化財に指定されています。
入母屋造、檜皮葺の建物です。
こちらは右側からです。
宇佐宮の社殿の正面です。重要文化財に指定されています。
日吉造・檜皮葺です。
他の建物と同様ですが、正面の階段前に吹寄格子をいれた障壁が設けているのが特徴とのことです。
斜めからです。周りには小さい堀が巡っています。
白山宮(上七社)
祭神
菊理姫神
(旧称は客人(まろうど)、本地仏は十一面観音)
由緒
858年、この地に降臨したと伝えられています。
霊峰・白山の神様です。伊邪那岐・伊邪那美の仲を取り持ったとされます。
ご利益は、仲裁、夫婦和合、縁結びとされます。
社殿
入口です。山王鳥居からの参道沿いにあります。
拝殿です。灯篭を含めて特別視されていることが分かります。
拝殿です。重要文化財に指定されています。
入母屋造、檜皮葺の建物です。
拝殿を斜めから撮影したものです。
少しアップで撮影したものもあるので、掲載しておきます。
社殿の正面です。周りを掘りで囲われています。
三間社流造、檜皮葺の建物です。重要文化財に指定されています。
左側からの写真になります。
近くには、小さい滝があります。
また、井戸も設けられているようでした。
その他の摂社・末社
大宮竈殿社(下7社)
祭神
奥津彦神・奥津姫神
(本地仏では、大日如来)
由緒
火の穢れにより災禍が起こると言われてきました。
家庭の命の源である竈は、清浄のため尊ばれてきました。そのため、飲食を整える包丁の守護神としても多くの信仰を集めています。
社殿
社殿です。
社殿の後ろには、包丁塚が建立されています。
気比社(下7社)
祭神
仲哀天皇:ヤマトタケルの子とされ、皇后は神功皇后
(本地仏は、聖観音または大日如来または阿弥陀如来)
由緒
平安初期に、福井県敦賀市に鎮座する一宮・気比神宮から勧請されたと伝えられます。
ご利益は、国家安泰・延命長寿・武運長久とされます。
社殿
小さい社殿となっています。
宇佐若宮(中七社)
祭神
下照姫神
(旧称は聖女、本地仏は如意輪観音)
由緒
ご利益は美容、縁結びとされます。
社殿
宇佐若宮の社殿です。
宇佐竈殿宮
祭神
奥津彦神・奥津姫神
由緒
宇佐宮の食事・調理を司るとされます。
火を使う場所を守護するとして、仏教の三宝荒神と習合します。
ご利益は、家庭守護、調理上達、火防です。
社殿
宇佐竈殿宮の社殿です。
劔宮社(下七社)
祭神
瓊瓊杵尊
(別名は劔宮、本地仏は倶利伽羅不動)
由緒
天照大神の孫、神武天皇の曽祖父になります。
石川県白山市鶴来に鎮座する金劔宮の分霊とのこと。
ご利益は、金運上昇、武運長久です。
社殿
こちらが社殿になります。
小白山社
祭神
大己貴神
由緒
858年、北陸の霊峰白山より白山宮に併せて勧請されました。
社殿
こちらが社殿になります。
八坂社
祭神
素佐之男命
由緒
ヤマタノオロチを退治した神様です。
ご利益は疫病退散、縁結びです。
八坂神社の祭神でもあります。
社殿
八阪社の社殿です。
北野社
祭神
菅原道真
由緒
学問の神として有名で、天神様としても親しまれています。
ご利益は、受験合格、試験合格、諸芸上達です。
社殿
北野社の社殿です。
地蔵さま(おたすけ地蔵、しんぼう地蔵)
北野社から階段を下ります。
そうすると、2体のおじぞう様に出会うことができます。
おたすけ地蔵
救済(おたすけ)地蔵さんです。
しんぼう地蔵
忍耐(しんぼう)地蔵さんです。大きな樹の根元でした。
大きな樹の根元に鎮座しています。
高く伸びる大樹の重さにしんぼうしながら、忍耐することの大切さを教えてくれます。
その他摂社・末社(2)
恵毘須社
祭神
事代主神
由緒
七福神の神様、通称えべっさん。
商売繁盛、金運上昇、開運の福の神です。
日吉大社のえべっさんは、目と耳が不自由なため、社殿をノックすると願いが届くと言われます。
四方どの角度からもお参りができるように、社殿から離れて石垣が組まれているそうです。
社殿
恵毘須社の社殿です。
続きます
では、今回の大宮橋エリア・西本宮エリアの一部の紹介は終了です。
次回の奥宮編はこちらです。
東本宮編はこちらです。
総集編+日吉東照宮はこちらです。
奥宮編はこちらです。
1つ戻って、大宮橋編はこちらです。
御朱印など
お守りなど
社務所は、神楽殿を正面に左側にあります。
各種お守りを授与いただけます。
また、ウォーターサーバーもあるため、疲れた方はここで休憩すると良さそうです。
また、申年に生れた方には記念品を頂けるそうです。
もしこれを見られた申年生まれの方はぜひ参拝してみてください。
また、授乳スペースもあります。
子供が産まれて重要性が分かったので、掲載しておきます。
御朱印
各種御朱印は、西本宮で授与頂きます。
忘れずに授与してもらいましょう!!基本的な一覧は下記です。
下記の他に、神仏習合の名残として旧称での御朱印も授与頂けます。
西本宮
西本宮の御朱印
旧称での御朱印
宇佐宮
宇佐宮の御朱印
旧称での御朱印
白山宮
白山宮の御朱印
旧称での御朱印
日吉大社の登場するオススメ小説
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徳川家康に仕えた僧の関係で山王神道が登場します
QEDー河童伝説
日吉と住吉の言葉を説明してくれています。
QEDー~flumen~月夜見
松尾大社の流れで日吉大社も触れられています。
地図・場所
住所
〒520-0113 滋賀県大津市坂本5丁目1−1
地図
さいごに
日吉大社の2回目として、西本宮をご紹介しました。
現在では日吉大社の主のエリアとして知られています。
主催神は大神神社の祭神を大己貴神として、大津京の守護神として勧請されたことに始まります。
大比叡大権現として呼ばれていました。
そのため、御朱印も西本宮の社務所で頂くことになっています。
次は、奥宮エリアをご紹介します。
では、皆様にもよいGOENを!
そして、1日でも早く旅と写真が楽しめる日が来ることを!
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