目次
はじめに
高野山の麓に鎮座している、紀伊国一宮であり、高野山を含む世界遺産にも登録されている、丹生都比売神社を訪問しました。
かなり綺麗で清々しい神社でした。
ぜひ、その雰囲気を少しでも感じて頂けたら幸いです。
祭神
主祭神
第一殿:丹生都比売大神 (にうつひめのおおかみ)
『丹生大明神告門』では、丹生都比売神を伊佐奈支命・伊佐奈美命の子であり、また稚日女尊と同一神とされています。
その起源は、「丹」すなわち朱砂(辰砂:朱色の硫化水銀)の採掘に携わる人々によって祀られた神と言わます。
『播磨国風土記』逸文にも「赤土」の記載が見えるほか、全国にある「丹生」と名のつく土地・神社は、水銀の採掘に携わった氏族(丹生氏)と深い関係にあることが明らかとなっています。そして、古代では丹生一族が水銀採掘で一大勢力を築いたと言われています。
その後、朱砂の枯渇に際して天野や三谷で帰農し、天野の地が紀の川の一水源地であるため、丹生都比売神社も水神信仰に変化したとされています。
第二殿:高野御子大神 (たかのみこのおおかみ)
丹生都比売神の御子神といわれています。
この神が関わった高野山開創伝承は、丹生氏に伝わる「神の贄のため二頭の犬を連れた狩り人の伝承」に由来し、本来は「祀られる神(丹生都比売神)」と「奉祀する神(高野御子神)」の関係であったと推測されています。
第三殿:大食津比売大神 (おおげつひめのおおかみ)
通称「気比明神」。
承元2年(1208年)に氣比神宮(福井県敦賀市)からの勧請と伝えられています。
社殿は北条政子から寄進されたそうです。
第四殿:市杵島比売大神 (いちきしまひめのおおかみ)
通称「厳島明神」。
第三殿と同年承元2年(1208年)に厳島神社(広島県廿日市市)からの勧請と伝える。
社殿は北条政子から寄進されたそうです。
摂社
若宮社:行勝上人
行勝上人は、丹生都比売神社の第三殿・第四殿を勧請した人物と言われています。
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社格・由緒
社格
紀伊国一宮
式内社(名神大社)
旧社格は官幣大社
現在は神社本庁の別表神社
由緒
創建について
創建年代は不明ですが、1700年以上前と伝えられているそうです。
『播磨国風土記』逸文には「爾保都比売命(にほつひめのみこと)」(丹生都比売大神と推定)と記述があります。
神功皇后の三韓征伐の際、爾保都比売命が国造の石坂比売命に憑いて神託し、赤土(朱砂)を授けたことにより勝利が得られたため、神功皇后は「管川の藤代の峯」にこの神を祀ったと伝えられています。
その場所は現在の高野町上筒香の東の峰(位置)と感がられており、そこは丹生川の水源地になります。そしてその場所は、丹生都比売神社の旧鎮座地と見られています。
朱砂とは?
丹生都比売の「丹」とは、朱砂の鉱石から採取される朱を意味しているとされています。
古代から魔除けの力があるとされており、赤い神社が多いのもそのためと言われています。
『魏志倭人伝』にも既に邪馬台国と言われる国の時代に丹の採取できる山の記述があります。
その鉱脈のある場所に「丹生」の地名と神社が存在していおり、全国で180社以上あるとされています。
弘法大師にまつわる伝説
弘法大師空海が高野山金剛峯寺を開いた際に地主神たる丹生都比売神社から神領を譲られた、とする伝説が知られているそうです。
※穿った見方をすれば、丹生都比売神社側は、力をつけた高野山側に取られた・・・とも考えられますよね。。普通、所領を譲ることはないですよね・・。
『金剛峯寺建立修行縁起』には、弘仁7年(817年)に空海は「南山の犬飼」という2匹の犬を連れた猟者に大和国宇智郡から紀伊国境まで案内され、のち山民に山へ導かれたとされています。
(前者は高野御子神(狩場明神)、後者は丹生都比売神(丹生明神)の化身という・・・)
丹生都比売神社が高野山に正式に帰属するようになったのは、10世紀末の高野山初代検校で第4代執行の雅真の頃と言われており、高野山に参詣の前に、丹生都比売神社を参拝したそうです。
訪問記
境内の案内図
境内の案内図です。
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外鳥居・社号標
社号標と外鳥居です。
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外鳥居です。赤い鳥居がとても印象的です。
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輪橋・鏡池
輪橋
鳥居をくぐると、赤い輪橋があります。淀殿の寄進で建立されました。
とてもキレイな橋です。上を渡ることもできます。
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左側には池がありませんので、構造をよく見ることができます。
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折角なので、渡っていきましょう。
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橋を登って行くと、左側には休憩所がありました。
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橋を渡ったところから、また輪橋を見てみました。
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鏡池
鏡池です。
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池の真ん中にはお社があります。厳島明神(弁天様)です。
鎌倉時代に勧請されたそうです。
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駐車場から見た鏡池です。
とてもキレイに輪橋が見えます。
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ハットさせられる光景です。
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池では鯉も泳いでいます。
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禊橋と中鳥居
輪橋を渡ると、赤い禊橋と中鳥居が見えます。
めちゃくちゃキレイです。奥には楼門も見えます。
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上の写真は橋を渡ったところで撮影しました。
橋の上から見た景色もキレイでしたので、そちらも掲載しておきます。
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そして、橋の上からもう1枚。これは、是非、現地で実際に見てみてほしいです。
最初に見たときは、とても感動しました。
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中鳥居をくぐってから、輪橋訪問を撮影した風景です。
とても立派な鳥居です。
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境内
手水舎
中門をくぐって右手に手水舎があります。
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シンプルな手水舎でした。
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参道と楼門
とても厳かな雰囲気です。
あぁ、「来てよかった」と本当に感じました。
神仏習合時代の遺構が良好に残されていることから、境内は国の史跡に指定されているそうです。
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丹生都比売神社の代名詞とも言える、とても立派な楼門でした。
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楼門への階段の手前に、花を活けてありました。
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楼門を間近で見上げてみました。
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狛犬
左の狛犬です。
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右の狛犬です。
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参拝
こちらでは、楼門から参拝します。
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少し引いてみてみると、奥に4棟の本殿が見えます。
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楼門から中鳥居方面を見てみました。とてもいい景色です。
![](https://musubi-goen.com/wp-content/uploads/2020/11/DSC05495-720x480.jpg)
本殿
楼門を左に進むと、春日造の本殿(4棟)を遠くから確認できます。
(一番左に若宮社があるのですが、確認できずでした)
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少しアップにしてみました。
右側から第一殿。手前が第四殿、そして、若宮社があります)
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10~11月の期間のみ、本殿の特別拝観があります。
私は時間的に参加できず涙を呑んで諦めました。
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境内社
佐渡神社 (さわじんじゃ)
祭神:不明
(明治時代に、上天野地区の諸社を合わせてお祀りしたお社)
楼門から左に行くと狛犬と小さな鳥居があります。
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鳥居の前まで来ました。
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参拝します。
お社は小さな春日造りのようです。
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御朱印・社務所
御朱印
通常の御朱印です。
![](https://musubi-goen.com/wp-content/uploads/2020/11/DSC05989-720x480.jpg)
特別御朱印です。
![](https://musubi-goen.com/wp-content/uploads/2020/11/DSC05988-720x480.jpg)
社務所
手水舎の奥に社務所があります。
犬みくじが有名のようです。
![](https://musubi-goen.com/wp-content/uploads/2020/11/DSC05540-720x480.jpg)
その他、金のなる木や琵琶守りが販売されています。
![](https://musubi-goen.com/wp-content/uploads/2020/11/DSC05537-720x480.jpg)
その他、真田紐を使った、疫病退散守もありました。
![](https://musubi-goen.com/wp-content/uploads/2020/11/DSC05538-720x480.jpg)
地図・住所
〒649-7141 和歌山県伊都郡かつらぎ町上天野230
JR和歌山線 笠田駅からタクシー、または、コミュニティーバス
JR/南海 橋本駅から、世界遺産アクセスバス(9月中旬から11月末の土・日・祝)
ちょっと寄り道
丹生都比売神社の駐車場の前に、道の駅がありました。
![](https://musubi-goen.com/wp-content/uploads/2020/11/DSC05586-720x480.jpg)
お菓子や、野菜が安く販売されていました。
奥さんは車だったら、絶対に野菜を買っていた・・・と言っていました。
![](https://musubi-goen.com/wp-content/uploads/2020/11/DSC05583-720x480.jpg)
最後に
高野山の入口付近に鎮座されている、丹生都比売神社をご紹介しました。
これまでに訪れた神社の中でも、とても素晴らしい神社で、訪問するのに不便ではありますが神社に興味がない人にも訪問してみて欲しい神社の1つです。
神社の名前にある「丹=朱砂」ということで、赤い水銀になります。
私は水銀鉱脈を握っていた人たちの神社だった、という説を信じています。
そういった、悠久のロマン(?)にも浸れる神社です。
丹生都比売神社、ぜひ~~!!
では、皆様にもよいGOENを!
そして、1日でも早く旅と写真が楽しめる日が来ることを!
![デアゴスティーニ](https://deagostini.jp/topimg/link/jd2_banner4_300x250.jpg)
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