(島根)玉作湯神社を訪問。勾玉造りと温泉の守護神。願い石と叶い石による心願祈願が有名。ご加護を持ち歩こう(α7Ⅲ)

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はじめに

2020年の11月、神有月の中に玉造温泉を訪問しました。
その際に、玉作湯神社を訪問しました。

願い石・叶い石で有名な神社というのは知っていましたが、
それ以上に歴史の深い神社でした。

玉造という地名は、勾玉を作成していた場所、という意味です。
また、万病に効く温泉地としても名高い玉造。

では、守り神である玉作湯神社を見ていきましょう。

お宿の記事(玉井別館)

玉造温泉の散歩の様子

御祭神

櫛明玉神

櫛明玉命、くしあかるたまのみこと
『古事記』のみに登場する神様で、玉造部の祖神とする神様です。

岩戸隠れの際に八尺瓊勾玉(ヤサカニノマガタマ)を作った、とされます。
また、天孫降臨の際邇邇芸命に従って天降った神様の1柱です。

大名持神

大名持とは、大国主命の別名でもあります。
そう、言わずと知れた、出雲大社の主祭神とされている神様です。

少彦名神と同様に、温泉発見・守護・療法の祖神とされます。

下記の少彦名と協力をして、出雲の国を治めたとされます。

その他の神様

少彦名神

大国主命(大名持神)の政治を助けたとされる神様です。
少彦名の名前は、大名持の逆という説もあります。

大名持神と同様に、温泉発見・守護・療法の祖神とされます。

医薬や温泉、穀物、知識、造酒、などに長けていた、とも言われています。
下記の大阪に鎮座している、少彦名神社の主祭神でもあります。

大阪 神農さん 少彦名神社

五十猛神

素戔嗚尊の子で、射楯神(いたてのかみ)とも呼ばれます。

韓國伊太・社、植林・殖産・産業振興の祖神とされます。
韓国との繋がりが興味深いですね。

御由緒

社格など

式内社
旧社格は県社

神紋:二重亀甲に丸玉管玉勾玉

創建の由緒

創建年代は不明とされています。
此の地の氏神で旧県社です。
奈良時代の『出雲国風土記』(天平5;733年)に記されている古社です。

境内は国指定史跡である、出雲玉作後の一画で、弥生時代より玉作りが行われていた花仙山周辺では最古の玉作遺跡です。
江戸時代には藩主の祟敬が厚かったとのこと。

また、明治以降は天皇即位の式典に際しては、ここ作られた瑪瑙(めのう)・碧玉(へきぎょく)製品が献上されていたそうです。

玉造部の祖神としての由緒

櫛明玉命は天明玉・豊玉・羽明玉・玉祖神などの御異称をお持ちになって居て、天岩戸の前で神々のお計らいて神楽を奏せられた時、真榊の枝に懸けられた八坂瓊之五百箇御統玉は此神の御製作であった事は、古語拾遺(807年)にも明記せられています。

玉作部の遠祖と仰がれ、此の地の原石を採って宝玉の製作をお司どりになったと伝えます。

日本書記(720年)には、「素盞鳴尊が天に昇りまさんとする時、羽明玉神(古語拾遺には櫛明玉命とあり)は道に出迎え給いて、瑞八坂瓊の勾玉を献じ、素盞鳴尊は之を御姉天照大御神にお進め給いしこと等記され、当社々伝には三種神器の八坂瓊之勾玉は命が御製作になり給う由し申し伝えています。

天孫降臨の際には、櫛明玉命は随従の五部の神の御一神で製玉を司られ、又、古語拾遺に「櫛明玉命は出雲国玉作の祖也」と記され、更に同書に「櫛明玉命之孫、御祈玉を作る。其の裔、今出雲国に在り、毎年調物として、其の玉を進む」と見えています。

温泉の守護神としての由緒

大名持命・少彦名命の二神は共に国土経営、医療、医薬及び秘呪の術を創始になり遍く世人に施しその病苦を治癒せらる等、温泉療法・秘呪又は草根木皮を医薬として人命養護の道を拓かれた御祖神としても崇められています。

玉造温泉は、JR玉造温泉駅から、玉造川に沿って上ること約2キロ。
玉造郷にあって、玉造川の清流を挟み、湯山(現要害山)・花仙山を負って多くの人家が相連り渓谷の1小区をなしています。

天平5年(733年)「出雲国風土記」意宇郡の条に、下記が記されているそうです。

忌部神部、郡家の正西廿(にじゅう)1里260歩なり。國造(くにのみやつこ)、神吉詞(かむよごと)奏(まお)しに朝廷に参向ふ時の御沐(みそぎ)の忌玉作る、故(かれ)、忌部と云ふ。即ち川の邉(ほとり)に湯を出(いだ)す。出湯(いでゆ)の在る所は海陸を兼ねたり。
仍りて男も女も、老いたるも少き(わかき)も、或るは道路(くがち)を駱驛ひ(ゆきかひ)、或るは海中を洲(はまべ)に沿ひ日に集ひて市を成し、繽粉燕会楽ぶ(うちむれてうたげあそぶ)。
一たび濯げば(すすげば)形容端正しく(かたちきらきらしく)、再び浴(ゆあみ)すれば、萬病悉(ことごと)に除こる。古より今に至るまで、験(しるし)を得ずということなし、故(かれ)、俗人(くにびと)、神湯(かみのゆ)と曰ふなり。

玉造温泉の病が治る、というところが少彦名命のご加護、ということなのですね。

訪問記

入口・参道

鳥居

一の鳥居の前には、赤い太鼓橋が掛かっています。
宮橋(恋叶橋)です。橋と鳥居を一緒にして写真を撮ると恋が適うと言われているそうです。

角度は違うけど、これも・・・!?

一の鳥居です。

ニの鳥居です。

神陵之杜、及び玉作湯神社の石碑が置かれています。

ニの鳥居をくぐって、階段を登りましょう。

急な階段ですので、お気をつけください。

上代玉類の収蔵庫

参道・階段の途中に収蔵庫があります。
途中の狛犬・灯篭の辺りです。

特徴的な、三角形ですね。

手水舎

階段が終わるころに、拝殿が見えてきます。

階段上から下を見るとこんな感じです。

階段が終わったすぐ右側に、手水舎があります。

こちらでは、柄杓が使えるようになっていました。

拝殿・本殿

拝殿

玉作湯神社の拝殿です。
とても多くの人が訪れており、温泉街ということもあり、浴衣姿の方もいらっしゃいました。

夜もいい感じの雰囲気です。

さあ、ではお参りをしましょう。

左向いから拝殿を見た写真です。

拝殿を右から見ました。
多くの人がいることが分かるかと思います。

本殿

玉作湯神社の本殿です。
安政4年(1857年)の再建で、大社造りを改変した様式だそうです。

社殿の後ろ姿です。こちらは紅葉がかかっているVerです。

後ろから見た本殿です。

こちらは、拝殿左から見た景色です。
確かに古いですが、とてもしっかりとした造りになっています。

願い石・叶い石

手順があるそうです。
1)事前に、社務所で叶い石を頂きます。

社務所が閉じている際は、こちらの箱から頂くこともできます。
(ちゃんとお金は入れましょうね)
とても気がある証拠ですね。

2)拝殿でお参りをします。

3)御神水で、叶い石も清めましょう。叶い石を、拝殿右手にある、願い石にそっと当てます。
  そして、心の中で願い事を3度唱えます。
※とても人気が行列ができています。手短に済ませましょう。

こちらが願い石です。
柄杓で御神水をすくい、叶い石を清めましょう。

丸い石に叶い石を当てます。心の中で、3度お祈り事を繰り返します。
私自身は、行列が無くなったタイミングで、自分自身にパワーを頂きました。

終わったら、石を袋に入れておきましょう!

4)拝殿で2枚複写になっている願い札にお願い事を書きます。
  ちゃんと、住所と名前も記載しましょう。

5)願い石をお守りとして持ち歩きます。願いが叶うことをお祈りしています。

6)願いが叶ったら、再び玉作湯神社を訪れてお礼参りをしましょう!!

摂社・末社(拝殿左側)

金刀比羅神社

祭神:大物主命
(古代、玉造入湯の舟の出入りが多かったことで海上船の交通安全の神様です)

社殿です。

湯姫大名神社

祭神:湯姫大明神
(容姿端麗、安産助産、育児等の守護神と伝えられているそうです)

社殿です。大きな樹の間に建てられていました。
左隣は御神木のようですね。

摂社・末社(拝殿右側)

稲荷神社

祭神:宇迦之御魂命

入口の鳥居です。とてもしっかりした造りです。

稲荷神社のお社です。

近くには沢山の稲荷神が祀られていました。

玉宮神社

祭神:玉祖命(櫛明玉神の別名とのことでした)
主祭神なのに、別にお社がある??

こちらにも狛犬が鎮座していました。

こちらがお社です。

湯山遥拝殿

祭神:湯山主命(別名:大巳貴神(大名持神))

遥拝殿には、とても湯山が描かれた綺麗な絵がかかっていました。
古事記編纂1300年、及び出雲国風土記1280年を記念したものだそうです。

近くに御祭神の神蹟がありました。

手前には、神籬のような木も。。。
御神木でしょうか。詳細は不明でした。

澤玉神社

祭神:猿田彦命
(諸国に玉作りの業を広めるにあたり、交通安全の守護神となったそうです)

社殿です。

福徳神社

祭神:大國主命

社殿です。

素鵞神社・記加羅志神社

祭神:素戔嗚尊

社殿です。

その他

こちら仮殿だったようです。
屋根だけ残っていました。

こちらも仮殿でした。本殿が建てられる前でしょうか。

本殿の裏には、土俵がありました。

真玉ヶ池です。

玉造要害山城

以前は山城が築城されていたようです。
玉作湯神社も、いろいろな変遷を辿っている、ということですね。

山の上に続く道です。

御朱印

玉作湯神社の御朱印です。

一の鳥居からニの鳥居の間に社務所があります。
こちらで御朱印を頂くことができます。

住所・地図

地図

〒699-0201 島根県松江市玉湯町玉造508
JR玉造温泉駅からタクシーで5分程度(約2キロ)の距離です。

行き方

玉造川を北上していくと赤い橋が見えます。
川の左側が玉作湯神社です。ぜひ!!

玉造川沿いの散歩の様子は、こちらの記事を参照ください。

最後に

島根県・玉造に鎮座している、玉作湯神社をご紹介しました。

玉作の名のとおり、勾玉を制作していた人たちの祖神を祀る神社です。
また、玉造温泉の守り神でもあります。

私は願い石・叶い石は作成しませんでしたが、とても有名です。
ご興味あれば、ぜひお守りとして作成ください。

では、皆様にもよいGOENを!
そして、1日でも早く旅と写真が楽しめる日が来ることを!

デアゴスティーニ

デル株式会社