目次
はじめに
大阪・摂津国の一宮を称する、坐摩神社(いかすりじんじゃ、通称ざまさん)を訪問しました。
諸国一宮一覧には含まれていませんが、一宮を称している神社です。
(調べたのですが、ここの扱いはイマイチ分かりませんでした)
坐摩大神(いかすりのおおかみ)は、古くから天皇の住居を守る神様のようです。
また、三ツ鳥居もとても珍しいですね。
ぜひ、ご覧ください。
祭神
5柱を総称して坐摩大神(いかすりのおおかみ)と言います。
- 生井神 (いくゐのかみ)
– 井水の神(生命力のある井戸水の神) - 福井神 (さくゐのかみ)
– 井水の神(幸福と繁栄の井戸水の神) - 綱長井神 (つながゐのかみ)
– 井水の神(「釣瓶を吊す綱の長く」ともいわれ、深く清らかな井戸水の神) - 波比祇神 (はひきのかみ)
– 竃神(屋敷神。庭の神) - 阿須波神 (はすはのかみ)
– 竃神(足場・足下の神。足の神であり旅の神)
古語拾遺等によれば、神武天皇が即位されたときに御神勅により宮中に奉斎されたのが起源とされ、坐摩の語源は諸説ありますが、 土地又は居住地を守り給う意味の居所知が転じた名称 と言われています。
天皇の住居を司るというのは、とても凄い神様ですね。
由緒
社格など
社格
式内社(大社)で、摂津国一宮を称する
旧社格は官幣中社で、現在は神社本庁の別表神社
大阪の一之宮神社
住吉大社
坐摩神社
枚岡神社
大鳥大社
由緒など
由緒
神功皇后が新羅より御帰還の折、淀川南岸の大江、田蓑島のちの渡辺の地(現在の天満橋の西方、石町附近)に奉祀されたのが神社の始まりとされています。
(起源は、上記のとおり、神武天皇にあるようです)
今でも旧社地であった坐摩神社行宮には「神功皇后の鎮座石」と言われる巨石が祀られています。
平安時代の「延喜式」には攝津國西成郡の唯一の大社と記され、産土神として今日に至っています。また朱雀天皇の御代、天慶2年(939)以来祈雨11社中に列し、以後たびたび祈雨〔雨乞い〕のご祈請・奉幣に預かりました。
旧社地への訪問は、下記を参照ください。
立地について
天正11年(1583年)の羽柴秀吉による大坂城築城に際し、西横堀川に近い現在地に遷座します。本町通にも近く、そこから多くの物売りや見せ物が門前に集まります。
特に古着屋は「坐摩の前の古手屋」として名高く、船場が繊維の町として発展するきっかけになった。
また西横堀川沿いには陶器問屋が並んだが、それは当社の末社に陶器神社があることによる。
神徳
居住地を守り給う住居守護の神、また行路の安全を守り給う旅行安全の神、安産守護の神等として広く信仰を集めており、御祭神の名義から流水、井泉の神であり竈神として
安産の神としては、神功皇后が応神天皇の御安産を当社に御祈願になっています。
旅行安全の神としても、萬葉集に防人が旅立ちに際して坐摩神に行路の安全を祈願した歌が詠まれています。
訪問記
入口
正面入り口
珍しい、三連鳥居でした。
社号標です。
内側から見た写真ですが、何故か狛犬が内側にいます。
(別日にRX100 M7で撮影)
手水舎
鳥居をくぐると、左手に手水舎があります。
本殿
鳥居をくぐって正面に拝殿・本殿があります。
本殿です。
横から見た様子です。
御神紋の鷺丸が提灯に入っています。
御神紋の白鷺は当社古来のものであり、その由来は神功皇后が坐摩神の御教により、摂津の国・大江の岸の田蓑島(現在の天満橋付近)の松枝に白鷺の群がる所を選び、坐摩神を奉斎なされたというご由緒によります
主な摂社
陶器神社
陶器に関する神社は初めてでした。
周辺の陶器問屋の守護神。防火陶器神社ともいうそうです。
祭神:大陶祇神(賀茂御祖神社(下鴨神社)の祭神)の別名のようです。
迦具突智神(イザナミが最後に産んだとされており、火を全身にまとっています)
陶器神社側の入口です。坐摩神社ではなく、陶器神社とありました。
鳥居です。
陶器神社の社殿です。
灯篭が陶器でできているようでした。
稲荷神社
稲荷神社です。
稲荷鳥居はありませんでした。
その他の摂社・末社
本殿を正面に、右手側に摂社・末社が並んでいます。
大江神社
繊維神社
本町周辺の繊維問屋さんたちの守護神だそうです。
大國主神社
天満宮
相殿神社
祭神:春日神、住吉神、大神受美、猿田彦命、大宮比賣命、多賀社、天御中主神、産霊神、直比神、諏訪神、事平社、大歳神
その他
陶器の市
毎年、7月20日、21日、22日は夏祭りです。
入口に、猫の置物が置かれていました。
(お祭り後に行ってみたら、置かれていませんでした)
境内の様子です。とても賑やかでした。
※2020年度は、茶碗供養神事や神楽奉納は実施されますが、神賑行事(ジャズコンサート・御神事太皷・坐摩らくご会・大阪せともの《陶器市》)は中止となっています。茶碗供養というのが行われていました。
割れたり、欠けたり、亡くなったりした方の陶器の供養ですかね。
こちらも、お祭りだけだと思われます。
本殿から陶器神社、稲荷神社への道
細い道があります。
上方落語発祥の碑があります。
船着き場に神社があったころの名残でしょうか。
ちょっと、普通の灯篭と違う気がします。
御朱印
坐摩神社の御朱印です。鷺丸が描かれています。
陶器神社の御朱印です。
その他、可愛らしいストラップも授与されているようです。
住所
〒541-0056 大阪府大阪市中央区久太郎町4丁目渡辺 渡辺3号
最後に
三ツ鳥居で、とても珍しい坐摩神社です。
本宮があるらしく、陶器神社の場所に移ってきたのが正しいところかと思います。
そのため、陶器市が坐摩神社で行われているのだと感じました。
諸国一宮一覧にはなくても、とても由緒のある神社であることには変わらないです。
では、皆様にもよいGOENを!
そして、1日でも早く旅と写真が楽しめる日が来ることを!
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