目次
はじめに
京都・嵐山にある、松尾大社の摂社・月読神社を訪問しました。
松尾大社の近くにある摂社ということで訪問しました。
古くから、安産に関するご利益があるとされている神様とのことです。
では、月読神社についてみていきましょう!
祭神
月読尊(つきよみのみこと)
謎の多い神様です。
黄泉の国から帰ってきた伊邪那岐命(イザナキ)が黄泉の汚れを落としたときに最後に生まれ落ちた三柱の神々(三貴子)の1柱です。
- 天照大御神(伊弉諾の左目より)
- 素戔嗚尊(伊弉諾の鼻より)
- 月読命(伊弉諾の右目より)
その後、月読命は殆ど語られず、天照大御と素戔嗚尊の話を中心に話が展開されます。
月はあの世を指すともされ、不吉なものと古代では感がられていたようです。
下記で紹介している、高田崇史さんの小説では、死したアマテル(彦火明命)と考えられているようです。詳細は、小説をご覧ください。
社格・由緒など
社格
式内社(名神大社):葛野坐月読神社
現在は、松尾大社の摂社
その他、松尾大社の系外摂社として嵐山に櫟谷宗像神社が鎮座しています。
由緒
月読神社
本拠地は、壱岐氏が長崎の壱岐島で祀っていた月読神社です。
当時の九州は海外(中国・朝鮮半島)とつながりがあったとされて、貿易等の拠点。
日本でも早くに他国の文化が入ってくる重要な地点とされています。
そのため、航海に関する神様と考えられます。
京都への月読神社の勧請
日本書紀によれば、顕宗天皇の三年(487)、阿閉臣事代という人物が任那(みまな;朝鮮半島にあった日本の領土)に使者として赴いた際に、神のお告げを受けます。
京に戻った際にそのお告げを天皇に奏上して、山城国葛野郡の荒樔田の地(桂川沿い、現在の上野辺付近)を神領として賜り、月読尊を祀る神社を創建します。
そして、壱岐県主・押見宿祢が神職として奉仕したと伝えられています。
押見宿祢の子孫が(卜部姓)代々神職として世襲します。
文徳天皇の斉衡三年(856)に水害の危険を避けて、松尾山南麓の現在地に移ったそうです。
(文徳実録に記載)
貞観元年(859)正二位、延喜六年(906)正一位勲一等の神階に進まれ、延喜式では名神大社に列しています。
松尾大社に関する小説のご紹介
なお、摂社「月読神社」と関係して松尾大社についても述べられている小説です。
高田崇史さんの小説です。滅茶苦茶面白いです。
神社に関するウンチクが大好きな方、ぜひ、ご覧ください。
訪問記
鳥居・神門
月読神社の鳥居です。とても立派ですね。
月読神社は摂社としての扱いではありますが、とても立派な鳥居でした。
鳥居の隣には、松の木が生えていました。
鳥居をくぐると、神門があります。
神門をくぐって神社の境内に入ります。
こちらは、神門から見た景色になります。
少し高台になっているようです。いい景色ですよね。
祈祷殿
境内に入るとすぐに祈祷殿があります。
構造は入母屋造で、屋根は銅板葺になっているそうです。
拝殿としても紹介されているようです。
正面からの写真です。
お祈り用のセットが置いてあるようです。
奥に本殿が見えます。
本殿
本殿の月読宮です。
お参りします。
本殿を右から見てみました。
構造は流造で、屋根は檜皮葺になっているそうです。
こちらは、左からになります。小さいながらも立派なお社です。
摂社・末社
聖徳太子社
祭神:聖徳太子(学問の神様だそうです)
月読命を尊敬していたため、ここに祀られているそうです。
本殿の右側に鎮座しています。
聖徳太子社です。
御船社
祭神:天鳥船命(水上交通の守護神だそうです)
松尾大社の「神幸祭」では、社頭に渡御の道中安全を祈願する祭儀が行われるとのことです。
御船社です。
その他
むすびの木・月延石
むすびの木です。
木の根元には、月延石があります。別名を安産石といいます。
月延石の上に、沢山石があります。
『雍州府志』所載の伝説では、この石は元は筑紫にあり、神功皇后が応神天皇を産む際にこの石で腹を撫でて安産したそうです。後に舒明天皇の時に月読神社に奉納されたということです。
これは、社務所で石を授けて頂き、願い事を書いた石をお供えするようになっています。
私も奥さんの代わりにお願いをしてきました。
安産の他に、子授けのご利益もあるそうです。
どちらかを希望されている方、ぜひお参りしてみてください。
願掛陰陽石
願掛陰陽石です。左右の石を撫でながら願をかけるそうです。
解穢の水・池
解穢とは、穢れ(けがれ)を除く、という意味です。
こちらは、解穢の水です。
残念ながら、飲用水ではないそうです。
こちらは、解穢の池です。
御朱印
月読神社の御朱印です。
社務所で頂けます。用紙のみの授与でした。
社務所は神門をくぐって右手側にあります。
地図・住所
住所
〒615-8296 京都府京都市西京区松室山添町15
行き方
松尾大社の鳥居(大鳥居ではありません)を横に進むとあります。
途中下記、分かれ道がありますが右側に進みます。
公園が見えてきたら、月読神社に到着です。
最後に
京都・嵐山にある、松尾大社の摂社・月読神社をご紹介しました。
安産祈願の月延石(安産石)の周りに置かれた、安産に対する願いがとても印象的でした。
私自身も、奥さんの安産を願いました。
また、境内にあった社に聖徳太子社がありました。
これまでに見たことがない社です。
この社がある経緯等にも興味がありますが、調べても分かりませんでした。
松尾大社を訪問することがあれば、月読神社も訪問ください。
では、皆様にもよいGOENを!
そして、1日でも早く旅と写真が楽しめる日が来ることを!
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